01-003 民事信託の基本的な仕組み

民事信託の基本的な仕組み

委託者の財産を受託者へ預ける

例えば、父親が持っている賃貸不動産を長女に預ける場合を考えましょう。家族内で信託契約を締結します。つまり、父親は「私の不動産を預かって下さい。」、長女は「はい、わかりました。私が預りましょう。」という契約です。その結果、不動産の所有権は父親から長女に移転します。
この場合、預ける人である父親を「委託者」、預かってくれる人である長女を「受託者」といいます。父親は長女のことを信じて、大切な個人財産を託しているのです。
不動産の所有権移転ですから、登記を行い、名義を長女に変更します。ただし、登記の原因は「信託」となります。

財産から生じた利益は受益者へ渡される

保有する財産が容易に分割できない資産であった場合、遺産分割の問題が発生します。例えば、大きな自宅、賃貸用オフィスビル、賃貸用マンションです。また、非上場の自社株式も分割すれば支配権争いの問題をもたらします。
民法は「法定相続分」を定めていますが、必ずしも法定相続分に応じた遺産分割を行う必要はなく、相続人による遺産分割協議によって分けることもできます。これは遺言書がある場合も同様です。遺言書と異なる分割も可能なのです。それゆえ、遺産分割を巡る相続人間の争いは避けられません。
この点、遺産分割の争いを避けるため、相続人の中の1人に集中して承継させようとすれば、他の相続人の遺留分の侵害という問題が発生します。
これに対して、分割せずに仲良く共有という発想もあります。しかし、資産が共有している状態では、各人が資産を自由に使用収益及び処分することが出来ません。

【図解】

相続対策の三本柱

民事信託

遺産分割の手順

民事信託

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