01-005 信託の効果

信託の効果

財産の実態が2つに分離

信託することによって、財産の法的形式と経済価値の2つの側面に切り分けることが可能となります。
通常の財産は、その所有者(登記簿上の名義)が使用・収益・処分することから生み出された利益を享受します。つまり、法的形式と経済価値はセットとなっています。
しかし、信託を行えば、法的形式と経済価値が分離することになるのです。例えば、父親が持っていた賃貸不動産を長女に信託するとしましょう。受益者は父親です(自益信託)。
不動産の登記簿上の名義は受託者である長女となります。つまり、法的形式において長女の財産ということになるのです。
これに対して、不動産が生み出す家賃収入等は受益者である父親が受け取り続けます。つまり、経済価値は父親のものとして持ち続けることになるのです。

財産の実態を切り分けるメリット

財産の法的形式と経済価値を分離することによって様々なメリットを生み出すことができます。例えば、所有権を移転の第三者対抗要件である登記という煩雑な手続を行うことなく、その財産を持つことによって得られる利益だけを他人へ移転させることができます。受益権を小口に細分化させることによって、利益を受け取る人が複数いることになって構いません。
また、法的な所有権が委託者から受託者へ移転しますので、委託者が破産しても信託財産を弁済に充てる必要はありません。そして、面白いことに、受託者が破産しても、信託財産が弁済に充てられることはないのです。これは、信託財産が受託者の個人財産とは分別管理され、「信託財産」という独立したものとして取り扱われるからです。

【図解】

受託者は信託財産に係る財務を行います。

財産の側面

受託者は信託財産に係る経理を行います。

信託された財産

PAGE TOP