01-010 信託の開始

信託の開始

信託契約

信託の設定方法は3つあります。一つは、委託者と受託者との契約によって設定する方法です。すなわち、委託者と受託者が信託契約書を作成します。
この場合、受益者は契約の当事者にはなりません。受益者は一方的に利益を受け取るだけの存在であり、その合意は必要ないものとされているからです。
しかし、受益者が必ず利益を得られるとは限らないため(信託財産から損失が発生することもあります。)、受託者は受益者に対して信託が設定されたことを通知しなければなりません。

遺言

委託者が遺言書において信託の内容を記載しておく方法もあります。例えば、「自分に相続が発生した場合、賃貸不動産を信託し、受託者を長男、受益者を次男とする。」と記載しておくのです。すなわち、委託者が死亡したときにその遺言書に記載内容に従って信託の効力が発生するというものです。遺言書を見た受託者が受託を拒否する場合は家庭裁判所に受託者の選任を申請することになります。

信託宣言

委託者イコール受託者となる場合(自己信託)、委託者には契約を締結する相手がいませんので、委託者単独の意思表示によって法的効力を発生させなければなりません。そのために、実務上、信託の内容を記録した公正証書を作成することが一般的です。これは信託財産が委託者個人の財産から倒産隔離されてしまうため、債権者の利益を害さないようにするための制度です。
登記事項証明書

信託目録

委託者から受託者への財産の移転には、当然ですが第三者対抗要件を具備しなければなりません。

不動産 所有権移転登記
株式 株券の引渡し、株主名簿の書換え

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