01-016 信託財産に所得が発生したときの税務

信託財産に所得が発生したときの税務

信託財産から利益が発生した場合

信託財産から利益が発生したとき、受益者に対して所得税が課されます。すなわち、受益者が財産を所有しているものとみなして、所得に対する課税が行われます。
受益者が個人の場合、信託財産に属する資産を所有しているとみなされ、そこから発生した所得は受益者に帰属するものとして所得税申告と納税が必要となります。
現金の収受については、受託者が受益者のために収益をいったん受取り、費用を立て替え払いします。そのため、一時的に利益に相当する現金を預かりますが、それを受益者へ渡さなければなりません。

信託財産から損失が発生した場合

信託財産から発生した損失は、受益者個人の所得の相殺に利用することはできません。例えば、信託された賃貸不動産の大規模修繕を行うような場合には信託財産から損失が発生することになりますが、それによって受益者に生じた損失は、他の所得と損益通算することができず、また、繰延べもできません。受益者個人の不動産所得との損益通算もできないのです。

信託の確定申告の際の注意点

このような損失利用制限があるため、受益者の確定申告の際には、所得計算を分けなければなりません。
不動産所得が生じる信託財産の場合、受益者は、「信託による不動産所得」に関する賃貸料の明細書と、減価償却費、修繕費、管理費、借入金利息などの経費の明細書を所得税の確定申告書に添付しなければなりません。具体的な作業としては、不動産所得用の青色決算書や収支内訳書を、個人所有の不動産と信託された不動産とに分離して作成することになります。

信託財産に所得が発生したときの税務
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