01-023 遺言代用信託とは何か?

遺言代用信託とは何か?

遺言信託と遺言代用信託の違い

財産承継を確実に行いたいと考える場合、最初に思いつく方法は遺言書を作成しておくことでしょう。遺言は、個人の相続発生時における財産の承継先を指定するものです。しかし、遺言執行や所有権の移転手続きが厳格に定められていることが問題となります。
そこで、活用したい方法が信託です。信託によって遺言と同様の機能を持つことができます。具体的な方法としては、前述した「遺言信託」と「遺言代用信託」があります。
遺言信託は、相続発生時に効力が発生する信託契約であるのに対して、遺言代用信託は契約締結時に効力が発生し、相続発生時の受益権の承継先を決めておく信託契約である点において異なっています。つまり、信託の法的効力の発生タイミングが違います。

遺言代用信託による相続対策

遺言代用信託とは、自益信託を設定した委託者が、自分が死亡した後の受益者を指定しておく信託です。つまり、委託者の死亡を条件として自益信託から他益信託に変更されるという契約です。
これは、委託者が生存中に自らを受益者としておきますが、死亡した時に、特定の相続人や第三者に受益権を承継させる仕組みです。
例えば、賃貸不動産を持っている夫が、遺言代用信託を設定して妻を受益者とする場合、当初の受益者は夫ですが、夫の死亡時に妻は初めて受益者となります。結果として、妻は夫の財産を承継することになりますので、遺言と全く同じ効果が生じることとなることに加え、遺言執行の手続が必要なくなるため、円滑な相続手続きを行うことができるのです。

遺言代用信託とは何か

遺言代用信託
委託者 受託者 受益者
父親 長女 (第一次)
父親
(第二次)
長男

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