01-024 受益者連続信託とは何か?

受益者連続信託とは何か?

遺言代用信託の限界

遺言代用信託は、当初受益者である自分の次の世代の受益者を指定するものです。ただし、信託契約において指定される受益権の移転は、自分が死んだとき1回だけです。

受益者連続信託のスーパー遺言機能

しかし、信託契約では、何世代も先へ財産の受益権の移転先を指定しておくことが可能です(ただし、30年経過後に最初に発生する相続のときまで。)。これを受益者連続型信託といいます。これによって、法定相続とは無関係に財産承継の道筋を設計することができるのです。
例えば、当初の受益者を委託者本人としておき、自分が死んだときには長男が受益者となり(遺言代用信託)、長男が死んだときには、長男の子供(自分の孫)が受益者となるといったように、次の次まで受益権に行く先を決めておくことができるのです。
この点、遺言書であれば、次の世代までしか財産の行き先を決めることができません。受益者連続信託は、2世代にわたる遺言書、いわば「スーパー遺言機能」があると言えるでしょう。

受益者連続信託の税務

受益権連続信託は、法的には委託者が次々と受益者を変えていく行為とされます。したがって、前の受益者から次の受益者へ「受益権」が移転するというわけではありません。それゆえ、財産がいったん委託者の手から離れてしまうと民法上の遺留分算定の対象から外れてしまいます。
しかし、税務上は「受益権」が移転したとみなされるため、受益者が変更するたびに、相続税が課されることになります。しかも、課税価額は信託財産の全体です。このため、受益者は、承継先の決められた信託財産を処分することができないにもかかわらず、重い税金を負担することとなるため(収益しかもらえません。)、実務で使われるケースはほとんど無いようです。
受益者連続信託とは何か

受益者連続型信託では、受益権の承継先を何世代にもわたって決めておくことができます。

受益者連続信託とは何か

【信託契約書の記載例】
第●条 受益者
1.信託設定時の受益者は(父親)とする。
2.(父親)が死亡した場合は、(母親)を受益者とする。(母親)がすでに死亡している場合、(長男)を受益者とする。
3.(母親)が死亡した場合は、(長男)を受益者とする。(長男)がすでに死亡している場合、(次男)を受益者とする。

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