01-029 賃貸不動産の信託

賃貸不動産の信託

信託における預かり敷金の取扱いに注意

賃貸不動産には預かり敷金という債務が付いています。父親の受益権を長男に贈与する場合、不動産と債務をセットで贈与することとなり(負担付贈与)、その場合、不動産は相続税評価ではなく通常の取引価額で評価されます(平成元年3月29日負担付贈与通達)。
そのため、預かり敷金に相当する現金を同時に信託し、実質的に債務の負担が無い状況としておかなければなりません。

信託された賃貸不動産の賃借人への通知

賃貸マンション・アパートを信託した場合、部屋の貸主が委託者から受託者へ自動的に移転するため、家賃の送金先の変更など、賃借人に通知しておかなければなりません。
その後、空き家に係る入居者の募集広告、建物の修繕など不動産管理の業務は、受託者の名義で発注することになります。また、受託者は不動産に係る固定資産税の納税義務者となります。

不動産所得から生じた損失

賃貸不動産の大修繕を行う年度には、決算で大赤字になるときがあります。個人で賃貸不動産を所有している場合は、不動産所得の損失を他の所得と相殺することができます。
しかし、賃貸不動産が信託されている場合、受託者に帰属する損失を他の所得と損益通算することができません。それゆえ、大修繕は複数年度に分けて行うなど、単年度で赤字に陥らないように注意しなければなりません。
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