02-006 公益法人の税務

【1】 公益法人の税務は3段階

法人税法上は、一般社団法人が(1)普通法人と(2)非営利型法人との2つに分類されます。したがって、(3)公益社団法人と合わせて3段階の階層構造となっています。

【2】 公益法人の法人税法上の取扱い

(1)普通法人ですが、株式会社と同じく全ての所得が課税対象となります。
一方、(2)非営利型法人は収益事業(法人税法に定められる34業種)から生じた所得のみ課税対象となり、それ以外は非課税となります。
そして、(3)公益社団法人は、公益目的事業は全て課税対象外であり、それ以外の事業については、収益事業から生じた所得のみ課税対象となり、それ以外は非課税となります。

【3】 非営利型の一般社団法人の活用

非営利型の一般社団法人を設立すれば、公益社団法人と同じく、一般社団法人への寄附者や贈与者に対する優遇措置(譲渡所得税が課されません。)が与えられます。また、法人のほうでも受贈益に係る法人税(個人とみなして相続税)が課されることはありません。すなわち、税負担ゼロで個人から法人へ財産移転を行うことができます。
しかし、理事のうち親族を3分の1以下に抑えることが必要となるため、法人の支配権を次世代に承継し、支配を長年継続することは極めて困難となります。
それゆえ、個人の相続対策のためには一般社団法人を設立するのであれば、普通法人としたほうがよいでしょう。

公益法人の税務
公益法人の税務

法人税法 九の二  非営利型法人 一般社団法人又は一般財団法人のうち、次に掲げるものをいう。
イ その行う事業により利益を得ること又はその得た利益を分配することを目的としない法人であってその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの
ロ その会員から受け入れる会費により当該会員に共通する利益を図るための事業を行う法人であってその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの

法人税法施行令(非営利型法人の範囲)
第三条  法第二条第九号の二 イ(定義)に規定する政令で定める法人は、次の各号に掲げる要件のすべてに該当する一般社団法人又は一般財団法人とする。
1 その定款に剰余金の分配を行わない旨の定めがあること。
2 その定款に解散したときはその残余財産が国若しくは地方公共団体又は次に掲げる法人に帰属する旨の定めがあること。
イ 公益社団法人又は公益財団法人
ロ 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第五条第十七号 イからトまで(公益認定の基準)に掲げる法人
3 前二号の定款の定めに反する行為(前二号及び次号に掲げる要件のすべてに該当していた期間において、剰余金の分配又は残余財産の分配若しくは引渡し以外の方法により特定の個人又は団体に特別の利益を与えることを含む。)を行うことを決定し、又は行ったことがないこと。
4 各理事について、当該理事及び当該理事の配偶者又は三親等以内の親族その他の当該理事と財務省令で定める特殊の関係のある者である理事の合計数の理事の総数のうちに占める割合が、三分の一以下であること。

【法人税法施行規則第2条の2】 財務省令で定める特殊の関係のある者
理事の配偶者、三親等以内の親族、事実上婚姻関係にある者、使用人、理事から受ける金銭によって生計を維持しているもの、前三号に掲げる者と生計を一にするこれらの者の配偶者又は三親等以内の親族

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