02-007 一般社団法人・財団法人と相続対策

【1】 一般社団法人は相続税ゼロの相続が可能

個人で財産を所有していれば、親族内で長く財産承継したいと思っても、相続が発生するたびに相続税が課されます。つまり、相続税を支払う度に財産が減少を続けるのです。
これに対して、親族内で設立した一般社団法人が財産を所有している場合、それは個人財産とはならず、言わば宙に浮いた状態となります。それゆえ、相続税が課されず、一般社団法人を支配することさえできれば、税負担が伴って減少するようなことはありません。つまり、親族内で一般社団法人の社員・理事への就任を交替し続けていれば、相続税ゼロの相続を永久に続けることができるのです。

【2】 一般社団法人から財産を取り戻すことはできるのか

優遇税制を狙って公益認定を受けてしまうと(公益社団法人)、残余財産は国家または他の公益法人へ贈与しなければならず、法人に移転した財産を親族に取り戻すことはできません。
しかし、一般社団法人を解散する際には、社員総会において親族へ分配する決議を行うことによって、法人の財産を個人に取り戻すことができます。それゆえ、相続対策のために利用する場合でも、心配する必要はありません。

【3】 一般社団法人と相続争い

一般社団法人には持分が無いため、その社員が法人の実質的な支配権を持つことになります。それゆえ、子供へ資産承継した後、子供同士で一般社団法人の社員の地位を巡る争いが生じる虞があります。相続税の課税が無くなるとしても、法人の支配権を巡る親族内の争いは先送りされることになるため、注意が必要でしょう。

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【参考】 医療法人制度
病院や診療所を運営する「医療法人」の場合、「持分のない法人」を設立しなければいけませんが、こちらは非営利性が徹底されており、親族への残余財産の分配が禁止されています(公益社団法人と同じ取扱いです。)。しかし、医師の個人財産が失われるとして問題視されるような事例は全く発生していません。

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