生前対策の基本的な考え方

生前対策の基本的な考え方

相続生前対策の3つの柱

一般的に、ほとんどのお客様は、将来の相続に備える生前対策を行っておらず、相続が発生した後に、分割にもめたり、多額の相続税を納めることになったりするケースが多いようです。
しかし、生前対策をしっかりやっていれば、円満な遺産分割、相続税の節税が可能です。以下のような三つの観点(①円満な遺産分割、②納税資金の確保、③相続税対策)から、当事務所はアドバイスさせていただき、お客様の相続生前対策をサポートさせていただきます。

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保有資産別の資産家のタイプ

資産家のお客様保有する資産のタイプで分けますと、地主、企業経営者、金融資産家の三つのタイプに分類することができます。

01:地主

個人財産のほとんどが不動産(先祖から引き継いだ土地など)

02:企業経営者

個人財産のほとんどが非上場株式(自社株)

03:金融資産家

個人財産のほとんどが金融資産(引退した個人事業主、医師・弁護士など)

相続生前対策を考える場合、これら3つのタイプに分けて考える必要があります。

01:地主に必要な相続対策

地主に必要な相続対策
地主のお客様の多くは、先祖から引き継いだ土地を多数保有されています。代々の山林所有者、農地改革で土地を手に入れた小作人など、先祖代々から受け継いだ土地を守るために堅実な人が多く、特に地価が高くなった都市部には著名な地主一族が存在しています。そういった方は、高い固定資産税と相続税の支払いに苦労することになります。
地主のお客様が保有する土地という財産は、遺産分割において大きな問題となります。また、総資産に占める不動産比率が高い場合や物納による相続税納付が困難な場合には、納税資金が不足することになります。
このため、地主の方の相続生前対策では、相続税評価を行うと同時に、推定相続人の方々が分割の話し合いを行うため、また、一部の土地を売却して納税資金とするために、資産価値(市場価値)の評価を行わなければなりません。土地の評価は、その利用形態、評価する単位、地積、賃貸の有無等の様々な要素により個別に事情が異なるため、不動産の専門家に現況調査を依頼しておくことが必要です。
そして、地主の方個人だけでなく、親族、同族会社等の保有する不動産も含めて、不動産の所有形態を考えなければなりません。資産の組み換えが必要ならば、売却、買い替え、交換、共有物分割等を検討することが必要でしょう。
特に、個人所有の不動産を法人所有にする「法人化」は、地主の相続生前対策の基本となります。不動産を法人所有とすることによって、財産評価を大きく引き下げることが可能となり、相続税対策として有効に機能します。銀行借入金も活用すれば、株価をゼロに引き下げることも可能です。

02:企業経営者に必要な相続対策

企業経営者に必要な相続対策
資産家の中でも「富裕層」と別格扱いされる方々のほとんどは企業経営者です。すなわち、上場企業オーナーやその創業家一族、非上場企業の経営者などです。
企業経営者の相続生前対策を考えるうえで、最大の課題となるのが、自社株式の取り扱いです。自社株式は「経営権」と「財産権」という経営の根幹に関わるものであり、その取り扱いについては慎重な検討が求められます。
この点、一般のお客様は、「経営権」の承継、つまり社長の交代だけを考え、「財産権」の承継、つまり非上場株式を後継者へ移転することが問題になることを忘れがちです。しかし、非上場株式を簡単に後継者へ渡すことはできません。なぜなら、相続税や贈与税が伴うからです。
それゆえ、株式評価を行い、生前の早い段階において非上場株式の相続税評価を行っておく必要があるのです。負債が重く、業績が低迷している会社であれば、評価額は低く、税負担は小さくなります。しかし、老舗企業など長年の利益の蓄積の結果として、純資産が厚い会社は、評価額が高くなり、税負担が大きくなります。
そこで、当事務所では、中小企業経営承継円滑化法に基づく贈与税の納税猶予制度の適用申請をサポートしています。この制度によれば、先代経営者が保有する株式の8割の評価が引下げられ、後継者の税負担が著しく小さくなります。税理士の観点からすれば、この制度は究極の節税手段と言えます。
また、個人所有の非上場株式を法人所有にする「持株会社化」は、企業経営者の相続生前対策の基本となります。事業会社の株式を持株会社を通じて間接所有し、同時に、持株会社が不動産投資を行うことによって、財産評価を大きく引き下げることが可能となり、相続税対策として有効に機能します。銀行借入金も活用すれば、株価をゼロに引き下げることも可能です。

03:金融資産家に必要な相続対策

金融資産家に必要な相続対策
金融資産家の相続税評価は、通常は時価(市場価格)と一致するため、同じ価値を持つ不動産と比べて、相続税の負担が重くなります。
現金・預金の相続生前対策は、暦年贈与が一般的なやり方でしょう。贈与を行って相続財産を減らしておくことで、相続税負担が軽くなります。
しかし、暦年贈与の基礎控除額は110万円ですから、財産規模の大きな金融資産家の方にとっての効果は大きくありません。そこで、財産規模が2億円を超えているようであれば、不動産投資による財産評価の引下げを考えなければなりません。
金融資産は、相続発生時の時価(市場価格)でそのまま課税されますので、同じ価値であっても相続税評価が低い不動産への組み換えを行っておくべきです。また、価格変動リスクの回避、将来のインフレ対策の観点からも、不動産が最適な運用手段とも言われています。もちろん、不動産投資には、価値下落のリスク、地震で壊れてしまう自然災害リスク等が伴います。しかし、そのリスクを上回る大きな節税効果があるため、必ず検討しておきましょう。

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