自宅や賃貸マンションなど不動産の相続

自宅や賃貸マンションなど不動産の相続

地主・不動産オーナーの方々向け相続対策は日本橋相続税相談室へお任せ下さい。

日本橋相続税相談室は、不動産に関わる相続対策を得意としており、以下のようなアドバイスを提供しております。

収益を生まない土地は売りましょう!

「田舎に住む親が持っている空き地や山林は、相続すべきでしょうか?」このような質問を受けることがよくあります。田舎の空き地や山林の収益性はほとんどゼロでしょう。また、地方都市では、駅の近くの優良な土地であるにもかかわらず買い手がつかずに困るケースがみられます。

地主の方々の一般的な考え方として「先祖代々の土地は売らずに相続を続けなければならない。」というものがあります。しかし、何があっても土地を手放したくないと考えていても、相続時の税負担によって、親族の資産がどんどん目減りしてしまいます。また、無理して保有する土地の収益性が下がってしまった場合には、固定資産税や維持費などのコスト負担だけ重くのしかかってきます。

このような土地は、生前に売却しておくべきなのです。自分の代で売らなくても、納税資金不足のまま相続が発生すれば、子供たちが売らなければならなくなります。つまり、土地を保有することは将来にツケを回すことになるのです。

もし、最終的に収益性の低い土地を相続することになった場合、日本橋相続税相談室にご相談いただき、なるべく早めに売却することが得策です。なぜなら、相続税の申告期限から3年以内に不動産を売却すると、支払った相続税の一定金額を不動産の「取得費」に加算できる特例が使えるからです。この特例を使うと、売却益を圧縮することができるため、譲渡所得に対する税負担を軽減することができます。3年以内の売却が節税のポイントなのです。

一方、親の持つ土地や建物に多額のローンが残っているのであれば、相続自体を放棄する「相続放棄」という選択も可能です。この場合、相続があった(親の死亡時)ことを知った日から3カ月以内に相続放棄の手続きを行う必要があります。しかし、これによって借金を踏み倒すことになりますので、金融機関との関係は一気に悪化することになります。自営業の方などは、本業への悪影響を考えたうえで、相続放棄に踏み切るかどうかを判断する必要があるでしょう。

土地を持っていればいつか値上がりするだろうという土地神話の信奉者である地主の方々が、今でもまだ数多く存在しています。しかし、デフレ経済の日本において、今後、地価の値上がりを期待すべきではありません。逆に、時価の値下がりリスクと保有コストの増加という問題を考慮しなければなりません。収益性が低下した土地は早めに売却すること、これが相続対策の基本となります。

土地を子供たちに共有させることは避けましょう!

地主の方々にとっての相続対策で一番重要なことは、「土地を各相続人にどのように分ければ、相続人間の争いが生じず、円満な相続ができるか?」、すなわち、円満な遺産分割です。この点、地主の方々の場合、特に気をつけたいのは土地の共有です。

遺産分割について、現金であれば、円単位で分けることができますから、遺産分割に大きな問題は伴いません。しかし、土地などの不動産では、物理的に分割しようとして分筆することには、不動産の価値低下という大きな問題が伴います。それなりの規模がある更地であれば、分割してもそれぞれの土地は一定の規模が確保され、有効活用することが可能ですが、限られた規模の場合や、建物が立っている場合は、その土地を分割することは極めて困難です。

この点、特定の相続人(例えば長男)に土地を集中させるとしても、他の相続人との間で不公平さが生じてしまいます。また、平等に分けるために、換価分割できればいいのですが、買主探しには時間と手間がかかります。

そのため、一般的に土地や建物の相続は、どうしても「共有」という方向へ流れてしまいがちです。すなわち、一筆の土地、一棟の建物を複数人で所有することになります。不動産を共有すれば、現状のままでそれぞれの相続人が持分に応じて所有している状態となり、形式的には公平な遺産分割ということになるでしょう。

しかし、共有は権利関係が複雑になることでトラブルの元となりかねません。不動産を共有とするということは複数の人で不動産を所有するということです。共有者同士の仲が良く、そのまま持ち続けていれば特に問題ないように思えるかもしれませんが、将来、「建物を建てたい。」とか「売却して現金化したい。」とか共有者各々の要望も出てくるでしょう。

そして、有者である兄弟が亡くなった場合、土地の権利はそれぞれの相続人に引き継がれます。相続人である子供がたくさんいますと、共有者は一気に増加することになります。これが世代交代ごとに繰り返されるとすれば、共有者間の関係はどんどん薄くなり、やがて、共有者同士が顔も見たことがないような関係となり、「現金が必要だから、俺の持分を買い取ってくれ。」など、お互いが自分勝手なことを要求するようになるでしょう。

そうなると、共有する不動産は、何もできない硬直した状況に陥ってしまうのです。共有の不動産は、共有者全員の同意によって初めて売却することができ、建て替えなどの有効活用が可能となります。しかし、共有者間の関係が薄ければ、それに同意をするにも時間と手間がかかります。また、共有者は連帯して維持コストを負担しているため、誰が固定資産税を納付するか、誰が補修費用を負担するのかという問題も発生しがちです。また、今後新たに相続が発生し、権利調整が複雑になることも考えられます。そのときに、共有者全員の合意が必要となりますが、実際に意思統一するのは難しいと思われます。

それゆえ、共有することに伴うこれらのトラブルによって子供たちが苦しむことを避けるため、親の世代で共有を解消しておく必要があります。安易な共有による不動産の相続は避けるべきです。もし複数の不動産を保有しているのであれば、それぞれの不動産を相続人に単独所有させるよう、遺産分割を考えておくべきなのです。

小規模宅地等の特例は必ず適用できるようにしましょう!

小規模宅地等の特例とは、相続財産に、被相続人の住居用や事業用に使用していた宅地等で、自分または同居家族の自宅の敷地、および自分たちがオーナーである会社が事業をしている店舗や工場の敷地について、配偶者や後継ぎの子供が相続するときに、相続税負担を軽減させるという規定です。建物の敷地として使用されている場合、限度面積まで評価を減額することができます。

被相続人が住んでいた自宅の敷地は、「特定居住用宅地等」といい、その土地を相続する者が一定要件を満たせば、最大330㎡までの部分について評価額を80%減額できます。

これは、相続や遺贈によって土地を取得した場合、その土地に被相続人が自宅として住んでいたとき、事業の用に供していたときは、その土地が被相続人の生活の基盤になっていたことなどに配慮して、宅地の評価額の一定割合を減額するというものです。

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複数の土地を承継した場合、どの土地に特例を適用するかは相続人の自由ですし、選択した土地だけでは限度面積に満たない場合には、複数の土地の面積を合算して適用することもできます。

したがって、「土地の単価×減額割合」がもっとも高い土地から優先的に、かつ、限度面積も考慮して、どの土地が有利か慎重に検討する必要があります。ただし、この特例の適用を受けた相続人のみが有利になる制度ですので、誰が受けるのか、相続人間の争いにならないよう、遺産分割協議のときに決めておかなければなりません。最適な適用方法については、日本橋相続税相談室にぜひご相談ください。

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なお、二世帯住宅について、現行、建物内部で二世帯の居住スペースがつながっていないと小規模宅地等の特例の適用ができなかったところ、税制改正によって構造上の要件が撤廃され、内部で行き来ができるか否かにかかわらず、同居しているものとして、特例を適用することができます。二世帯住宅の建築は、子世帯が新たに購入する住宅の頭金を親に出してもらうという手法が効果的です。これには「直系尊属からの贈与税の非課税制度」が使え、不動産購入目的の贈与ならば、一定金額の贈与が非課税になります。夫婦それぞれの親からもらってよいので、夫婦2人を合わせれば、非課税枠が2倍となります。それゆえ、子世帯の住宅自体を親が購入し、子どもには無償で住ませるという手法も相続対策には有効です。

また、被相続人(障害者)が老人ホームに入居した場合、老人ホームの終身利用権を取得して空き家となっていた家屋の敷地についても、特例の適用が認められています。

さらに、日本橋相続税相談室では、小規模宅地等の特例を活用した生前生前対策をご提案しております。

例えば、土地の所有する地主以外の親族が賃貸マンションやアパートを建てて経営している場合です。地主が自ら所有している土地で、生計を一にしていない親族が賃貸経営をしている場合には、土地は使用貸借となり事業用宅地には該当しません。そこで、その親族から賃貸用建物を贈与してもらうか、または購入しておくのです(世代を下から上に逆行する「逆贈与」のケースもあります。)。そうすれば、不動産貸付用の事業用宅地として200㎡まで50%の減額が受けられるようになります。

また、出資割合が50%以下の同族会社が利用している場合にも生前対策が可能です。所有している土地が、親族が役員となっている会社の事業用として使用している場合で、自分や同族関係者の出資割合が50%以下である場合には、50%超になるように株式を贈与してもらうか、または購入しておくのです(世代を下から上に逆行する「逆贈与」のケースもあります。)。そうすれば、特定同族会社の事業用宅地として400㎡まで80%の減額が受けられるようになります。

不動産を生前贈与するのであれば相続時精算課税が効果的!

不動産を保有する価値は、家賃収入が継続的に入ることです。保有を続けるかぎり、家賃収入として受け取った現金は相続財産として蓄積しています。とすれば、オーナーの所有する不動産を早期に相続人に贈与しておけば、家賃収入がオーナーからその相続人に移転し、将来の相続税の納税資金の準備ができることになります。

また、移転の際の贈与税負担を考えてみても、不動産の評価額は時価(取引価格)よりも低いので、金融資産を贈与するよりも税負担を軽減することができます。そして、不動産を贈与するではなく、不動産所有会社の株式を通じた間接保有に切り替えたうえで、その株式を贈与すれば、さらに税負担が軽減されるケースもあります。

不動産の贈与を考える場合、2,500万円まで相続時まで税負担が発生しない「相続時精算課税制度」がお薦めです。この相続時精算課税制度は、贈与時に免除した税金は相続時に精算するという課税の先延ばしの制度です。最終的に相続税を支払う必要のない人は贈与時の税金は免除されたままで済みます(支払った贈与税は還付されます。)。それゆえ、暦年贈与と比べて、大きな非課税枠を活用することができます。特に、将来、相続税は発生しない(相続財産が基礎控除額を超えない)と見込まれる方は、積極的に生前贈与しておくべきでしょう。

しかし、相続税を払う必要のある人には、生前贈与した不動産を相続財産として加算するルールがあるため、一時的に負担を免れた分にも改めて課税されることになります(支払った贈与税は控除されます。)。

相続時精算課税制度で生前贈与した不動産は、相続時に他の相続財産と合算する際、相続時の時価ではなく、「贈与時の時価」で評価されます。したがって、将来的に価格が上がりそうな土地は、相続時精算課税制度を使って生前贈与しておけば税負担が軽減される可能性があります。

相続時精算課税制度を用いて不動産を生前贈与する場合は、市場での取引価格ではなく、相続税評価額を適用することができます。例えば、親が広大地に該当する土地を所有している場合、これに広大地の評価減を適用することが可能です。贈与を受けた子供は、その土地が必要なければ、市場の取引価格で売却すればよいのです。生前贈与する場合は、現金よりも不動産が有利なのです。

なお、相続時精算課税制度は、住宅購入資金向けの贈与700万円まで非課税になる「住宅資金贈与の特例」との併用も可能であるため、2つの制度を併用すれば、非課税を広く活用することができます。

生前贈与の際の相続税評価額は、土地は路線価、建物は固定資産税評価額です。この点、建物の固定資産税評価額は、おおよそ建築費用(=帳簿価額)の50%程度です。これが賃貸物件であれば借地権が30%控除されます。これに対して、受贈者のほうは、相続税評価額で建物を引継ぐのではなく、建物の建築費用(=帳簿価額)を引き継ぐことができるため、十分な減価償却費を計上することができ、所得税の負担を軽減させることができます。

また、不動産の生前贈与は、将来の相続人となる受贈者が、家賃収入によって納税資金の確保ができることも大きなメリットです。収益物件を子供に生前贈与(または譲渡)してしまえば、収益物件から獲得される家賃収入は、子供に帰属します。子供の方で資金をプールすることにより、将来の相続税の納税資金を蓄えることができます。

ただし、相続時精算課税制度を用いて不動産を子供に生前贈与してしまうと、親の相続時に「小規模宅地等の評価減の特例」が使えなくなってしまうというデメリットがありますので、有利不利の判定が必要です。そのまま親が持ち続け小規模宅地等の評価減の特例を適用して相続させるほうが有利なのかどうかは、相続時精算課税することによって相続財産として蓄積していくはずであった家賃収入を先に子供や孫に所得移転した場合と比較衡量して判定することになります。早い段階において、節税効果を計算しておく必要があるでしょう。日本橋相続税相談室では、生前贈与による節税効果を計算させていただいておりますので、ぜひご相談ください。

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地方にお住まいの方は東京へ移住しませんか!?

自宅が地方にあるならば、その自宅を売却し、都心部に新たな自宅を購入することによって住み替えを行うことによって、相続税の負担を軽減させることができます。

例えば、地方にある広くて地価が安い自宅に住んでいたとしましょう。330平方メートルを限度に小規模宅地等の評価減の特例が適用されて80%が減額されますが、広い自宅敷地の場合は、330㎡を超える部分には特例が使えませんので、土地が広ければ広いほど評価減の適用割合は小さくなってしまいます。土地の一部にしか特例を適用することができなくなり、特例の効果が限定的になります。

これが東京の自宅敷地になると、仮に広い田舎の土地と同じ時価総額でも、地価が高い分だけ敷地面積は小さくなりますから、小規模宅地の評価減の特例を限度面積330㎡まで使える可能性が高くなります。

つまり、小規模宅地等の特例には、適用できる土地の「面積」に限度がありますが、評価減の「金額」には限度がないということです。評価減の金額を大きくすればするほど、結果として税負担の軽減につながります。

このように、地方にある路線価の低い土地を手放し、都心にある路線価の高い土地へ組み替えると大きな節税となるわけです。

ここで自宅の売却に伴う譲渡所得税が気になるかもしれません。この点については、居住用財産を売却した場合の3,000万円の特別控除の特例が適用されますので、よほど大きな売却益が出ない限り税負担に悩まされることはありません。

【田舎から都心への住み替え】

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3,000万円の特別控除の特例とは、居住用財産を譲渡した場合にその譲渡益から3,000万円(譲渡益が3,000万円以下の場合はその金額)が控除される制度です。つまり、譲渡益が3,000万円以下であれば、所得税及び住民税は課税されないことになります。この制度は、譲渡資産の所有期間の長短は問いません。ただし、前年または前々年に、この特例や居住用財産の買換えの特例の適用を受けている場合には、適用することができません。また、その家屋が、その人の日常の生活状況などから、生活の本拠として居住しているものでなければなりません。さらに、居住用財産の譲渡には、長期譲渡所得の課税の特例があります。譲渡した年の1月1日における所有期間が10年を超える居住用財産を譲渡した場合、3,000万円の特別控除に加え、特別控除後の譲渡益に低率による分離課税が行われます。

収益性の低い土地を売って、収益性の高い賃貸物件を買いましょう!

地主の方々の相続生前対策として検討すべきことは、資産価値を維持するという観点から、「不動産の組み替え」を行うことです。すなわち、収益が低いにもかかわらず相続税評価が高い不動産を手放し、より収益力の高い不動産に組み替えていくことです。例えば、底地を手放し、収益性の高い土地に買い換えることは容易に思いつく方法でしょう。

「不動産の組み換え」とは、

相続税評価額が「高く」、収益性が「低い」不動産を、

相続税評価額が「低く」、収益性が「高い」不動産に買い替える方法です。

結果として、「相続税」を圧縮、「納税資金」を確保、「収益性」の向上を図ることができます。

小規模宅地等の特例を効果的に適用するため、田舎から都心へ住み替えるという方法が効果的ですが、これは都心部で収益物件を所有されている方々についても同様の考え方があてはまります。

賃貸不動産であれば、小規模宅地等の特例(貸付事業用宅地)を適用することができます。これは被相続人の事業用の土地について、評価減を認めるものです。すなわち、被相続人の不動産賃貸業の敷地については、 200㎡を限度に50%が減額されます。このため、田舎や郊外にある路線価の低い土地を手放し、都心にある路線価の高い土地へ組み替えると大きな節税となるわけです。

また、買い替えによって相続税評価額と時価との乖離を拡大させることで税負担を軽減させることができます。具体的には、広くて収益性の低い田舎の土地や賃貸不動産を売却し、都心の収益物件に買い替えることです。都心の収益物件は、利便性も良いので賃貸でも人気があって価格が下がりにくく、売却もしやすいため、資産価値を毀損するリスクも小さいでしょう。そして、何よりも都心の収益物件は、相続税評価額が時価よりも大きく下回ります。このため、資産価値が同じであれば、田舎の収益物件を保有するよりも、相続税の税負担を軽減させることが可能となるのです。

例えば、郊外に収益性の低い駐車場を保有している場合には、その土地を売却して、都心にある高収益の賃貸マンションを購入すべきでしょう。相続税評価額と時価との乖離を利用できることに加えて、賃貸マンションの土地には貸家建付地の減額、建物には借家権の減額がありますので相続税評価額は大きく圧縮することができます。もちろん、都心の不動産の単価は田舎や郊外よりも高いので、小規模宅地等の評価減の特例(50%減額)の適用金額も大きくなります。

なお、売却する土地の所有期間が10年超であれば、特定事業用資産の買換特例を適用することができます。これは、個人が事業用資産(店舗・事務所・賃貸用マンションやその敷地)を譲渡し、一定の要件に該当する事業用資産に買換えた場合に、その譲渡資産の譲渡代金の一部(譲渡益のうち買換資産に対応する部分の80%)について課税の繰延べが認められる制度です。

郊外にある収益性の低い賃貸アパートを売却し、都心の区分所有マンションに買い替えることによって、資産価値の維持・向上と相続税負担の軽減の両方が実現できます。日本橋相続税相談室では、投資対象となる物件の選定作業からお手伝いしていますので、ぜひご相談ください。

銀行借入でアパート建築すれば相続税が減少します!

「借金してアパート」は不動産会社や銀行から提案される典型的な相続税対策の手法です。その目的は、自己所有の更地に賃貸アパートまたはマンションを建築して、相続財産の評価を引下げることにあります。

相続税評価において、土地は路線価方式(または倍率方式)が適用されます。路線価は実勢価格の概ね8割です。土地の用途が青空駐車場や更地の場合には、土地の相続税評価額の軽減措置はありません。しかし、青空駐車場や更地の土地に賃貸アパートまたはマンションを建てると、その敷地の評価は自用地評価から「貸家建付地」評価へと変わります。貸家建付地になると土地の評価は路線価の概ね8割まで下がり、相続税の節税につながるという仕組みです。例えば、実勢価格100百万円の土地の評価は、63百万円程度まで引下げられることになります。

青空駐車場:自用地の評価

賃貸アパート:自用地の価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

一方、建物の相続税評価は、固定資産税評価額×1.0として評価されます。建物の固定資産税評価額は実際の建築費用の概ね5割で評価され、賃貸アパートまたはマンションの場合には、さらに借家権割合(30%)が控除されるため、評価は大きく引下げられます。例えば、100百万円で建築した建物の評価は35百万円まで引下げられることになります。

このように、賃貸アパートまたはマンションを建てることによって、土地と建物の両方の評価を引下げることができるのです。

【評価引下げのイメージ】

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建物の固定資産税評価額は、3年毎に行われる評価替えによりその都度減少していきますので、建築してから年数が経つほど評価減効果は大きくなります。

建築のための資金が手元に無い場合、借入金で資金調達を行っても同様の効果があります。借入金は債務控除として相続財産からマイナスされるからです。これが、いわゆる「借金してアパート」という伝統的な節税手法です。

「借金してアパート」の計算例として、更地の路線価150百万円(300㎡)の青空駐車場に、100百万円の賃貸マンションを全額借入金によって建築した地主に、相続が発生した場合を考えてみましょう。

まず、土地の評価ですが、借地権割合70%および借家権割合30%を考慮して、118.5百万円まで評価が引下げられます。ここで、小規模宅地等の特例(貸付事業用)を適用するならば、200㎡まで50%評価減となりますので、さらに39.5百万円(=118.5百万円÷300㎡×200㎡×50%)減少します。したがって、土地の評価額は79百万円です。

一方、建物の相続税評価は固定資産税評価額によりますが、建築費用の概ね50%、すなわち約50百万円となります。借家権割合30%の評価減を考慮しますと、建物の評価額は35百万円です。

ここで忘れてはならないのは、債務控除としての借入金100百万円です。これは相続人のマイナスの財産として引継がれます。

以上から、この計算例における賃貸マンションの評価は、14百万円(79百万円+35百万円-100百万円)となります。更地で保有してた場合150百万円の評価でしたが、一気に10分の1まで引下げられる結果となりました。

【評価引下げの計算例】

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「借金してアパート」に関連して問題となるのは、土地に銀行の抵当権が設定されることです。この場合、相続人は被相続人の債務者たる地位を承継しますので、抵当権も付いた土地を相続することになります。また、借入金の個人保証は、各相続人が遺産分割に応じて全員が負担することになります。遺産分割協議で1人に集中させようとしても不可能です。つまり、借入金で建てた賃貸アパートの相続があった場合、それを承継した相続人だけでなく、承継しなかった他の相続人も個人保証という債務を負担しなければなりません。この点に注意が必要ですので、事前に日本橋相続税相談室へご相談ください。

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